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2017

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本:
「沈黙と美
――遠藤周作・トラウマ・踏絵文化――」



マコト・フジムラ 著 篠儀直子 訳 四六判上製 312頁 定価:本体2500円+税 978‐4‐7949‐6954‐5 C0070〔2017年2月11日発売予定〕

国際的に活躍する日系アーティストによる注目の日本論

新しい日本画の表現を確立し国際的に評価される現代美術家、マコト・フジムラ。クリスチャンでもある著者が、遠藤周作の『沈黙』に導かれて隠れキリシタンの歴史に踏み入り、踏絵のトラウマが生んだ日本独自の美術、文化、風土へ深い洞察力をもって挑む日本論。自身の信仰と創作の歩みを遠藤周作のたどった道にオーバーラップさせる自伝的な試みでもある。東京国立博物館での踏絵との出会い、家族と暮らすニューヨークでの9・11体験、長崎グラウンド・ゼロへの巡礼――。暗闇と不信の時代の先に、著者が見つけた希望とは?



マーティン・スコセッシ(映画監督)推薦!

「マコト・フジムラは注目に値する芸術家であり書き手である。そして偉大なる遠藤周作の作品――とりわけ『沈黙』――を、彼は情熱をもって、忠実に読みこんでいく。それは本書のあらゆるページに見て取れるとおりだ。偉大な芸術家に応答することで、芸術と信仰、及びその両者がひとつになる場についての、美しい沈黙の思索をフジムラは生み出した」

【目次】
1 『沈黙』への旅――粉砕
2 美の文化――『沈黙』の文化的コンテクスト
3 曖昧さと信仰――曖昧な日本のわたし
4 グラウンド・ゼロ
5 踏絵文化」
6 隠れた信仰が露わになるとき
7 ロドリゴ司祭の贖い
8 孤児から王女へ――トラウマの解消に向けて
9 波を越える沈黙

著者について

■マコト フジムラ
1960年、ボストン生まれの日系アメリカ人。画家、ビジュアル・アーティスト。1986年から1992年まで、文部省奨学金留学生として東京藝術大学、同大学大学院に在籍。稗田一穂、加山又造らに日本画を学ぶ。国際的な実績と同時多発テロ事件の影響を受けた作家たちを励ます活動(トライベッカ・テンポラリー)が認められ、2003年ホワイトハウス文化担当顧問に任命される。2009年まで在任し、アメリカ政府の文化芸術推進方針の策定に携わった。2011年、Fujimura Instituteを開設。2015年よりロサンジェルスにあるフラー神学大学の文化施設ブレム・センターのセンター長に就任。ベルへブン大学(2011年)、バイオラ大学(2012年)、ケアン大学(2014年)、ロアノーク・カレッジ(2015年)より、芸術名誉博士号授与。

■篠儀直子(しのぎ・なおこ)
翻訳者。訳書に『ウェス・アンダーソンの世界 グランド・ブダペスト・ホテル』『ウェス・アンダーソンの世界 ファンタスティック Mr.FOX』(ともに DU BOOKS)、『フローレンス・フォスター・ジェンキンス 騒音の歌姫』(キネ マ旬報社)、『BOND ON BOND』(スペースシャワーネットワーク)、『関東大震災の想像力――災害と復興の視覚文化論』『ネット・バカ――インターネットがわたしたちの脳にしていること』『エドワード・ヤン』『フレッド・アステア自伝 Steps in Time』(以上、青土社)など多数。

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